MSZーFZ5619S 三菱霧ヶ峰 家庭用壁掛けエアコン最上級シリーズのクリーニング

 

皆さま、こんにちは。ワールドクリーナー坂井でございます。

家庭用壁掛けエアコンも、60年以上の歴史がありますが、基本的な構造は踏襲しつつ進化してきたと思います。

つまり、風の流れで申し上げれば、フィルター→アルミフィン(熱交換器)→送風ファン→吹き出し口、という構造です。

ところが、この構造を大きく変えたエアコンがここ数年、販売されています。

その一つがタイトルの三菱霧ヶ峰、FZシリーズです。2016年に初登場しました。

因みに、60年以上の歴史と申し上げた家庭用ルームエアコンを、初めて世に出したのも三菱電機です。1959年と同社広報にありますね。私もまだ生まれていません。w

元に戻りまして、どのように構造が変わったのか?

送風ファンと、熱交換器の配置が逆になっています。

風の流れは、フィルター→送風ファン→熱交換器→吹き出し口、という順番です。

これは天井カセット型エアコンで多い構造です。

つまり、その構造を壁掛けエアコンで再現した製品になります。

それの何が良いのか?詳しくはカタログをご覧いただければと思いますが、風が力強いけど、音が静か。アルミフィンの表面積を広く、効率よく使える形状にすることができ、冷暖房効率が向上する、といったところでしょうか。

実際、最初の動作確認で風量調整した際に、微風にしているのに、とても力強い風が出ていました。ちょっと驚きましたね。

では、実際に分解して、内部を見て行きましょう。

IMG_6690

 

なお、今回の機械は5619なので2019年モデルの56パワーとなります。FZシリーズにつきましては、年度が変わっても、中身は変わっていないと思います。もちろん他のパワーでも。

IMG_6691

 

外装カバーや、配線をどんどん外して行きます。基板も大きいです。基板が大きいと言っても、あくまでも家庭用壁掛けエアコンのカテゴリですから、横幅は80cmクラスのエアコンです。奥行は深いです。

IMG_6692

 

外す部品も多いです。

IMG_6707

 

業界トップクラスの多さですね。富士通のノクリアエックスとどちらが?といった感覚です。ネジの数はノクリアエックスの方が断然多いですが。

IMG_6702

 

それでは、先ほどの風の流れに沿って、順番に主要部品を見て行きましょう。

こちらフィルター。FZもお掃除機能付きですので、他シリーズと同様に、フィルターが内部で動いてホコリを擦り落とす構造になっています。
それよりも、なんか変わったデザインですね。後でその意味が分かります。いや、一つ前の画像を見れば分かりますかね。

IMG_6741

 

洗って比べると、汚れ具合がよく分かりますね。自動お掃除機能とは、お掃除サポート機能なので、普通のエアコンよりはフィルターを外して洗う期間を少し長めにしても大丈夫、という認識でいて下さい。
IMG_6742

 

フィルターを通過した空気は送風ファンに送られます。と言いますか、そもそも送風ファンが回るので、風の流れが生まれます。【送風】というくらいですからね。
通常の壁かけエアコンと違って、プロペラファンです。
羽の裏側中心に汚れが付着する様です。これは私も意外でした。表側のほうが汚れると思っていたので…

IMG_6755

 

この送風ファンは、こんなユニット部品の中に納まって、アルミフィンの上に配置されています。
冒頭で左右個別に風量調整可能と申し上げました。左右独立したファンがあるのですね。
先ほどのフィルターが、あのデザインだった意味はこれですね。ファンが作り出す空気の流れが渦巻き状になるので、それをスムーズに流すため。

IMG_6745

 

送風ファンが送り出した空気は、アルミフィンへ。普通の壁掛けエアコンとは明らかに形が違いますね。

IMG_6701

 

横から見るとW型です。

IMG_6708

 

上から見るとこんな感じ。ちなみに普通のエアコンのアルミフィンの形状はA型です。Wの方が表面積を稼げます。手で持っているのはセパレータ。左右別々に風量調整する為に、部屋を分けています。

IMG_6718

 

アルミフィンの厚みはこれくらい。通常の56クラスのアルミフィンよりも薄めです。W形状にすることで、そんなに厚くしなくても面積は稼げますものね。

IMG_6737

 

アルミフィンを高圧洗浄した汚水。キレイ目です。ちなみにコレは送風ファンを洗った分は入っておりませんので、TVでよく見る、ウワ~真っ黒~って言うのとは意味合いが違います。あれは送風ファンも本体側に残したまま、洗った結果です。

IMG_6764

 

そして、特殊なアルミフィンから滴る結露水を受ける為のドレンパンも特殊形状。Wの下部2か所から垂れて来る結露水を受ける設計です。

IMG_6703

錆は、Wを支える為の横側の鉄製ステーから発生します。(先のアルミフィンの画像参照)これはいつも申し上げる通り、設計に織り込み済みなので、多少の錆びはご心配には及びません。もちろん、汚れを放置し過ぎれば、錆びるのも早くなりますが、一般的な使用環境であれば、じゅうぶん寿命までは持つ設計になっています。どこのメーカーでも同じです。

錆びないように作れないのか?。
作れると思います。ステーをチタンにするとか…。銅パイプとチタンが溶接できるのかどうかは知りません。ごめんなさい。仮に出来たとしても、エアコンがかなり高額になります。普段見えない所ですし、寿命まで影響ないなら安い方がイイでしょ?wちなみにFZ自体、そもそもダントツの高級エアコンですので(^^;)


 

錆びの話はそれくらいにして、3年目ですが若干カビ生えてますね。こちらのお客様、お部屋はいつもキレイなので、エアコンの汚れるスピードは遅いほうです。

IMG_6727

 

赤茶色のスライムが乾いた跡が少々あります。これは料理臭や空気中のあらゆる物が取り込まれて富栄養化して繁殖したもの。簡単に言えば雑菌です。

IMG_6728

 

錆び共々、キレイに落としました。

IMG_6759

 

さあ、後は元通りに組み立てれば、爽やかAirが待っています。

組み立て…ええ、部品多いですからね、これも一仕事です。洗っている時間よりも、分解と組み立てに掛かる時間の方が遥かに長いです。

今回は洗い流しの時間はそれ程でも無かったので、トータルで4時間くらいの作業になります。汚れがもっと進めば、4時間半や5時間になろうかと。

ですので、クリーニング費用もそれなりに高額になります。

高級機は購入費用だけで無く、メンテナンスも高級な作業が必要になります。

このことは、エアコンだけでなく、なんでも同じです。

例えば車。

ベンツやレクサスと、軽自動車のメンテナンス費用は違います(部品代はもちろん、作業工賃も違います)

ボンネット開けてみれば一目瞭然。スカスカの4気筒で、地面が見える軽自動車。それに対して、ボンネット開けても、更にカバーで覆われていて、地面どころか、エンジン本体が見えない高級車。しかも、カバーを外して、そこに現れるのは8気筒や10気筒。

同じ作業、例えば一番基本的なオイル交換ですら、掛かる手間暇が違います。

それから、ブランド品のカシミヤのコート。どこのクリーニング屋さんでも引き受けてくる訳ではありません。高級品を専門に扱っているクリーニング店に、それなりのご料金を支払うことになるはずです。

FZシリーズは良いエアコンですが、ベンツやレクサス、そして高級衣服なんです。メンテナンスの時も、お金が掛かることはお知り置きください。

それをクリヤーできる方は、購入して良いエアコンだと思います。私はお薦めします!。

広いお部屋の隅々まで快適な風を届ける…天井カセット型が欲しいけど、建物側の都合で付けられないパターン等あると思います。そんな際にもうってつけです。

それと、最後にもう一つお節介です。

こういう高級機って、販売店で不動在庫になって、型落ち品が安くなっていることがあるかもしれません。

そんなに安いのなら…と一時の迷い(?)だけで買わない様にされてください。後々、メンテナンス費用のことも考えてから。

後悔先に立たずにならない様にですね。

嫌味っぽく聞こえた方がいらっしゃいましたら、予めお詫び申し上げます。

そういう私も、自分でメンテナンスして、良いエアコンだとは思いますが、自宅のエアコンとしては、とても購入できない一人です。

部屋の広さとお財布に余裕があるのなら是非使ってみたいエアコンですね。

なお、今の所、FZシリーズのクリーニングを、量販扱いで安売りする業者はいないと思います。そういう経営方針の業者に問い合わせても断られると思います。技術的に出来ないので。

ですが、そのうち、そういう業者も現れるはずです。その予想は過去の歴史からも明らかです。志の低い業者も、ずうっと断って来たお掃除機能付きエアコンを、今では低品質な作業で展開しています。

その実態は、お掃除メカユニット外さない、ドレンパン外さない、一番ひどいのが外装カバー外さない…。

W型のアルミフィン。羽の裏側が中心に汚れる送風ファンのFZシリーズ。そういった心構えの業者の作業では、通常のエアコン以上にキレイにすることが出来ません。

高級なエアコンには高級なメンテナンスを。

これを忘れずにいて下さったら幸いです。

それでは、また、よろしくお願いいたします。(^_^)/

当店は店長坂井が一台づつ、想いを込めてクリーニングさせていただきます。FZシリーズのクリーニング料金は、税込み29,700円になります。

他の一般的な機種のご料金や、ご依頼への全体的な事柄は、下記のページをご覧ください。

フィルターの自動お掃除機能が付いているエアコン

通常タイプのエアコン

 

 

エアコンクリーニングを頼む時に読んで欲しい記事7選

1.エアコンクリーニング業者の選び方
2.ドレンパンを外して洗ったエアコンと、外さずに洗ったエアコンはどれくらい違うのか?見てみましょう
3.アルミフィン(熱交換器)の洗い方で大切なこと。臭いが消えるかどうかはアルミフィン次第です
4.送風ファンの洗い方で一番大切なことって何?
5.DIYでクリーニングしたエアコン、キレイになっているのか?分解してみました
6.エアコンの防カビコーティングって意味あるの?
7.エアコンの室外機のクリーニングって必要なの?