皆さま、こんにちは。ワールドクリーナー坂井でございます。
ここ数日、気温もぐっと下がり、随分と過ごしやすくなりました。後は湿度がもう少し下がってくれると嬉しいですね。
エアコンの出番もだんだんと少なくなってきたと思いますが、時間帯によってはまだまだ手放せない感じです。
気温が低くなってきたことで、臭いの発生でお困りの方も多くいらっしゃることと思います。
そんな場合はこちらの記事がお役に立つと思います。➡エアコンからの嫌~な臭いが季節によって出たり出なかったりの不思議
さて、本日は日立のお掃除機能付きエアコンのクリーニングです。
型式はRAS-X40E2 2015年モデルの機械です。まだ新しめの機械ですが、実はクリーニングは二度目。ちょうど一年前に別の業者さんにクリーニングしてもらったそうです。
ところが臭いは取れず、不快感がぬぐえない結果だったそうです。
ということでお問い合せを頂戴し、伺ってまいりました。
先ずは動作確認でスイッチオン。ブワ~っと嗅ぎ慣れない臭いがします。
カビ臭さは感じません。生活臭の凝縮した臭いに芳香剤を加えたような甘ったるい臭い・・・。私が出会ってきた何千台のエアコンの中でも珍しい臭いです。
いずれにしましても、耐えられない程ではありませんが、嗅ぎたくない臭いであることは確かです。
お客様も横で同じ臭いを嗅いでいたのですが「前はクリーニングが終わって最初からこの臭いがしたんですよ。」と仰りました。
「ええッ!本当ですか?」と私。
「で、その業者さん曰く、ああ、この臭いは仕方無いんですよねぇ、みたいな感じで・・・。」とお客様。
絶句です。
その業者さんの作業を見ていないので、ここでは多くは語らずに「なるほど、分かりました。」とだけお応えし、後はクリーニング後にお話しすることにして作業に取り掛かります。
先ずは本体カバーを外し、配線も外していき・・・
お掃除メカを外します。
次にドレンパンも外します。内部はカビが少しくらいです。それほどハードには使用されていない印象です。
お掃除メカ、ドレンパンを外すと本体はこの状態になります。アルミフィンは見た目では汚れは分かりません。 ところで、アルミフィンがこの形状になった2015年モデル以降のXシリーズはドレンパンを外すのが本当に難しくなりました。もちろん組み立ても難しいので、他の日立のお掃除機能付きよりも所要時間が長めになります。
送風ファンにはカビが生えているのが分かりますね。リビングで一年使えばこれくらい生えてくるのは通常だと思います。
洗浄後です。先にドレンパンをはめてしまいました。しかもピンボケです。(;´∀`)
でもキレイになっているのは分かりますかね?。
アルミフィンは洗浄後でも見た目は変わりませんが・・・。
洗い流した汚水はこんな感じです。やや濁っていますね。この水を蒸発させれば最初に嗅いだのと同じ臭いがするはずです。この他にもバケツ二杯、今回は30リッター程の洗い流しを行いました。
ドレンパンの中のカビも手洗いしてキレイです。
洗浄は終わりました。さあ、組み立てて再びスイッチオンです。今度はブオォーと爽やかな風が吹いてきました。
「ああ、全然違いますね!。」 お客様は前回のクリーニング直後とは臭いが違うことを直ぐに感じておられました。
結果を体感していただいたところで「前回ってお掃除メカは外していましたか?」と伺ってみました。
何故そんなことを聞いたかと申しますと、分解中のこちらの画像。お掃除メカの裏側に液体の乾いた跡があります。
こちらお掃除メカを外す前の状態です。外さずにフレームの隙間から何かしらの液体(洗剤)をプシュ、プシュと吹きかけただけなので、裏側に先ほどのような痕跡が残ります。そして多量の洗剤、水を掛けると故障してしまうので、まともなクリーニングは出来ないのです。
「どうだったか?、あまり見ていなかったので、ちょっと分からないです」とお客様は仰っておりましたが、まぁ、そういうことなんです。
お掃除メカを外していないことは他の部分からも推察できます。
配線の曲がり癖がキレイ過ぎるんです。お掃除メカを外すには配線を外す必要があり、繋ぎ直す際には最初の曲がり方とは違う癖が付くので、分解したことがある機械は見れば分かるものなのです。ところが今回の機械はその痕跡がありませんでした。
ちなみに今回、私は4時間ほどかけてリビングの一台をクリーニングしたのですが、寝室にはもう一台同型のエアコンがあり、前回の業者さんはリビングと寝室の2台で同じくらいの作業時間だったそうです。
分解工程が違うからやたらと時間が早い。そして、キレイになっていないからクリーニング直後なのにヘンな臭いがする、ということです。
お掃除機能付きエアコンをクリーニングするのにお掃除メカを外さない、そんなクリーニング方法はあり得ない行為です。
少なくとも業者がお金をもらって行うレベルの作業ではありません。お掃除メカを外すことはクリーニングの最低条件です。
そして、ドレンパンを外すことで更に上級の結果が手に入ります。
前々からの繰り返しになりますが、業者選びのポイントはその機種のクリーニング方法が詳しく解説されているか?そこが大切です。
値段、イメージ写真だけの広告にはご注意下さいね。
ところで、その業者さん「それほど汚れていませんでしたよ」とコメントを残して帰って行ったそうですが、あまり汚れていないのに臭いが取れないってどういうことよ!?と思った今回のクリーニングでした。
それでは、また、よろしくお願いいたします。(^_^)/
▶何となく決めた業者さんのクリーニングで大失敗してしまったお客様の話
当店では三つの手法でエアコンクリーニングをご提供しております。店長坂井が一台づつ、想いを込めてクリーニングさせていただきます。ご料金など詳細は各々のページをご覧くださいませ。
プレミアムプラン | ▶背抜き完全分解クリーニング |
ハイグレードプラン | ▶送風ファン分解クリーニング |
スタンダードプラン | ▶ドレンパン分解 お掃除機能付き |
エアコンクリーニングを頼む時に読んで欲しい記事8選
1.エアコンクリーニング手法による違い、真実を語ります。業者でも分かっていない人が・・・
2.エアコンクリーニング業者の選び方
3.ドレンパンを外して洗ったエアコンと、外さずに洗ったエアコンはどれくらい違うのか?見てみましょう
4.アルミフィン(熱交換器)の洗い方で大切なこと。臭いが消えるかどうかはアルミフィン次第です
5.送風ファンの洗い方で一番大切なことって何?
6.DIYでクリーニングしたエアコン、キレイになっているのか?分解してみました
7.エアコンの防カビコーティングって意味あるの?
8.エアコンの室外機のクリーニングって必要なの?