エアコンクリーニング、背抜きか? 送風ファン分解か?

 

皆さま、こんにちは。ワールドクリーナー坂井でございます。

本日はエアコンクリーニングのプランの決め方について少々お話させていただきます。

こんな事例。送風ファン分解でご依頼いただいたお客様のエアコン。分解を進めつつ、カビ具合を確認して『背抜き完全分解』へのアップグレードをお薦めさせていただきました。

ご依頼に至った経緯は・・・嫌な臭いがする→缶スプレー洗剤を使用→改善しない、とのことでした。

その段階で私としては要背抜きと診断している訳ですが、百聞は一見に如かず。お客様にもご覧いただける様に、背抜きする前段階まで分解を進めます。

 

そして奥側のドレンパンを上から撮ってご説明。滅茶苦茶カビが生えていますが、このままでは(送風ファン分解の状態では)アルミフィンと重なっていて洗えないのです。

 

下から見るとこんな感じ。洗いようがないことが分かります。アルミフィンも中途半端な洗浄で終わってしまいます。

 

ということで『背抜き』に変更していただきました。全貌が明らかになります。矢印の範囲は背抜きしないと見ることも出来ない訳です。

 

壁と接する背面側も見えません。洗えません。

 

閑散期は今回の様に当日のアップグレードが可能なこともありますが、繁忙期になると朝からギチギチにご予約が入ってしまうので、時間的に変更不可のことが多くなります。

かと言って逆のパターン、つまり、とりあえず背抜きで頼んでおいて、当日送風ファン分解にダウングレードというのも困ります。(背抜きの時間を確保するために、他のお客様から同日のご希望(販売チャンス)があってもお断りしていますので)

そこで、ご自身で適切なご判断が出来るように、皆様のエアコンは背抜きが必要かどうかの目安を挙げておきます。

①嫌な臭いがする場合

臭いの改善はエアコンクリーニングの中で最も難易度の高い項目です。臭いに一番影響するアルミフィンをむき出しにして、自由な角度で思いっきり高圧洗浄できる環境を作る為に背抜きが必要です。

特に奥側のドレンパンと重なっている部分は背抜きしないと高圧水で直接打つことが出来ません。勢いの弱まった水と洗剤が流れる程度ではアルミフィンはキレイにはならないのです。

 

②リビングで3年目を迎えたエアコン、又はそれ以上経過している場合

リビングのエアコンは皆様が想像する以上に汚れるスピードは早いものです。背抜きしないと洗えない箇所にびっしりカビが生えています。背抜きしましょう。

これは4年目のエアコンですが、カビ具合、ヘドロの育ち具合を見れば、前年、又は2年目でクリーニングしても良いことが想像できますね。既に背抜きしないと見えない所にカビがまん延しています。

 

なお、寝室はリビングよりも汚れるスピードが遅く、1年~2年長めにお考えいただいても良いですが、臭いは逆にリビングよりも出やすいので、臭いを基準にしていただくのが良いかもしれません。

ご参考➡リビングのエアコンは匂わないのに、ずうっときれいなはずの寝室が先に匂うのは何故か?


 

そんなこんなで『背抜き』にアップグレードしていただいた今回のエアコン、ご覧の通りスッキリしました。今年の夏はこれで安心です。

 

背抜きで可能な限り新品に近い状態に戻しておくことは、次のクリーニングが必要になるまでの期間を長くすることに直結しますので、中長期的に見てもお得なんです。

それではまた、よろしくお願いいたします。(^_^)/

 

【追記:2024年7月】

当社へのご連絡前に、自称完全分解クリーニング。実際は送風ファン分解クリーニングを展開している有名な大手さん(➡おそうじ本舗さんのエアコン完全分解クリーニングは、完全分解ではありません)に頼もうとしたお客様のお話。

今、完全分解(自称)をやる人手がないので、通常分解でも大して変わらないから如何ですか? と支離滅裂な接客で注文を取ろうとしてきたそうです。

結果、そちらは止めて当社に本物の完全分解、背抜きをご依頼をいただいた訳ですが…

背抜きして初めて見ることが出来るボディ背面側のカビです。

彼らの作業では自称完全分解であっても見ることが出来ないというのに、通常分解でも大して変わらない結果が得られるそうです。。。危ない会社、絶句です。

この件、こんなイメージを持っていただけたら分かり易いと思います。

エアコン内の汚れる場所が、仮にABCDEFと6か所あったとします。

通常分解で洗浄できる場所はABまで。

ドレンパンまで外すとABCまで。

送風ファンまで外すとABCDまで。

背抜き完全分解するとABCDEFと全ての場所のクリーニングが可能。

つまり、下位の分解状態でのクリーニングでは何回クリーニングしたとしても、どんなにしつこく洗ったとしても、洗えない場所、届かない場所があり、そこの汚れは延々と増え続けます。

良くエアコンクリーニングの改善率、通常分解では50%程度と言う表現をしますが、それはABCDEFの各場所から50%づつ落とせるという意味ではないのですね。

もちろん、通常分解でも洗えると表現したAB自体の改善率についても、上位のプランに行くに従って高くなります。

ご参考動画です。

当店では三つの手法でエアコンクリーニングをご提供しております。店長坂井が一台づつ、想いを込めてクリーニングさせていただきます。ご料金など詳細は各々のページをご覧くださいませ。

プレミアムプラン背抜き完全分解クリーニング
ハイグレードプラン送風ファン分解クリーニング
スタンダードプランドレンパン分解クリーニング

 

 

エアコンクリーニングを頼む時に読んで欲しい記事8選

1.エアコンクリーニング手法による違い、真実を語ります。業者でも分かっていない人が・・・
2.エアコンクリーニング業者の選び方
3.ドレンパンを外して洗ったエアコンと、外さずに洗ったエアコンはどれくらい違うのか?見てみましょう
4.アルミフィン(熱交換器)の洗い方で大切なこと。臭いが消えるかどうかはアルミフィン次第です
5.送風ファンの洗い方で一番大切なことって何?
6.DIYでクリーニングしたエアコン、キレイになっているのか?分解してみました
7.エアコンの防カビコーティングって意味あるの?
8.エアコンの室外機のクリーニングって必要なの?