エアコンクリーニングの洗剤で大切なこと

 

エアコンクリーニングの洗剤で大切な事は?

ズバリ、有機物を分解できることです。

エアコンには様々な部品がありますが、先ずは臭いに一番影響するアルミフィン洗浄用の洗剤についてご説明させていただきます。

アルミフィン。無数のフィンの隙間を部屋の空気が通過して熱交換を行います。熱交換器ともいいます。エアコンの最重要部品の一つです。

エアコンの汚れというと、カビを真っ先に想像される方が多いと思いますが、そもそもカビが生えるのはアルミフィンにタンパク質や油脂が付着するからです。カビの栄養源になる物ですね。

ですので、その栄養源になる物を分解できる洗剤が必要になります。

●タンパク質は食べ物臭、体臭、フケ、汗の揮発成分、ペットシートから蒸発する排泄物、赤ちゃんの使用済みオムツの臭いも該当します。

●油脂は料理中の油煙のことです。アロマオイルなどを炊けばそれも該当します。

一般家庭のエアコンを汚すのはその辺りが代表的な物質となりますので、それらに良く効く洗剤を使えば良い訳です。

●それからエアコンから酸っぱい生乾き臭が出てお困りの方も多いと思います。

その犯人はモラクセラ菌で、タンパク質を餌にして増えます。

ですのでエアコンの中にタンパク質が多い状態が続くと、モラクセラ菌もエアコン内でどんどん増殖して酸っぱい臭いが出る様になります。

既に酸っぱい臭いが出ているエアコンではモラクセラ菌を死滅させる(除菌)ことも大切です。

モラクセラ菌も生物ですから、その体はタンパク質が主となります。

※みち草話
モラクセラ菌はどこの家にも、いつでも存在する常在菌ですが、キレイなお部屋には少なく、汚ない部屋には沢山います。ですのでエアコンをどんなにクリーニングしても、掃除が行き届いていない部屋のエアコンは、また直ぐにモラクセラ菌だらけになってしまいます。
エアコンは部屋の空気を循環させる機械です。大前提としてエアコンの前にお部屋の掃除が行き届いているかどうかが大切です。

 

●アルミフィンにもカビが生えます。カビに効く物といえば真っ先にに思い浮かぶのが次亜塩素酸ナトリウム。

ですが次亜塩素酸ナトリウムはアルミに対する攻撃性も高くなりますので、ここでは別の物を使います。

●攻撃性のことで言えば、先のタンパク質と油脂を分解できる洗剤もアルミに対する攻撃性があるので、そこのバランスを取る必要があります。

洗剤が薄すぎれば汚れが落ちない、濃すぎればアルミが傷む。時間が短ければ分解しきれない、長すぎればアルミまで分解してしまう。

成分と濃度と時間、経験から導き出す必要があります。

●その他にも様々な部品が組み合わさっているエアコンですが、アルミフィン以外は基本的にプラスティックで出来ていますので、カビが生えていれば塩素を使い、タンパク質や油汚れについては必要濃度以上の洗剤を使えば良いことになります。

アルミと違ってその類の洗剤への耐性が高いので、傷むかどうかはあまり気にする必要はなく、汚れを落とす、カビを殺すことに注力すればO.Kです。

ドレンパン、ボディ、送風ファン等々はプラスチック製です

 

●上記の様に汚れの分解力とアルミニウムへの攻撃性のバランスを考えつつ、業販、市販されている洗剤を色々とテストしてきました。

中性、アルカリ性、各種テストしてきました。これは一部です。

その結果は・・・

結局販売されている洗剤で満足できるものが無く、オリジナルで調合して使うようになりました。

満足できないのはやはり臭いです。見た目では販売品も落ちているように思える物はあるのですが、組み立て後の一発目の風の臭いが違うんです。

除菌が出来ていないんじゃないか?といったイメージです。

そこがオリジナル調合品だと良い感じです。

皆さまのお住いのエアコンもその洗剤でクリーニングさせていただきます。

●最後に安全性について。

いわゆるエコ洗剤の類ではありません。ですが落とした汚れと洗剤が機械に残らないように、洗い流しを徹底すれば何ら心配はありません。

一方、安全を全面に打ち出している洗剤は洗浄力も弱いんです。中途半端なクリーニングでカビが残ったままのエアコンのほうが余程危険です。

クリーニングで一番大切なことは、第一に汚れをしっかり落とすことです。

その後に洗い流しさえしっかり行えば、つまり皆様がその洗剤に触れないようにすれば危険が及ぶことは無い訳です。

そもそも、作業は私が行う訳でして、洗剤に触れるのは私。もしもそんなに危険な洗剤ならば私自身が真っ先に危ない目に合います。触りたくないので使わないです。

ご自身が手に触れて使う日常掃除用の洗剤と同じ観点で考える必要はありません。そこの認識だけ間違わない様にされて下さい。

逆にエコ洗剤であっても、作業員が流し不足で帰ってしまえば危険度マックスです。

エコ洗剤ならば成分含みのエアコンからの風を呼吸しても平気・・・な訳がありません。(エコ洗剤の説明書に口に入っても大丈夫とはどこにも書いてありません)

エコ洗剤=安全という式は成り立たないんです。何となく安心なだけの話。イメージなんですね。

つまり、業者に依頼するクリーニングにおいて、安全かどうか?は洗剤の種類云々では無く、作業者の腕次第ということをご理解ください。

前回の業者さんの分解不足、流し不足でドレンパン内に残っていた洗剤

同じく分解不足、養生の拙さによって内部に飛び散った洗剤残

 

当社ではクリーニング時に20~100リットルの水を使って洗い流しを行います。水量が違うのは汚れ具合に応じて必用水量が変わる為です。その工程で使用した洗剤も濯ぎ切ります。

洗浄時の飛び散り等のご心配については、充分な養生で対応します。それでも気になる場合は作業中は他のお部屋に移動をしていただくことになります。ちなみに養生については床2畳分程の広さにシートを広げ、機械は全体に覆いをします。ベッド等が近くにある場合は念のため、使っていないシーツ等をお客様にご用意いただいております。流石に寝具への養生はこちらで用意したものよりも、お客様の手持ちの中から出していただいたほうが安心だと思いますので、そのようにお願いしております。

それでは、またよろしくお願いいたします。(^_^)/

当店では三つの手法でエアコンクリーニングをご提供しております。店長坂井が一台づつ、想いを込めてクリーニングさせていただきます。ご料金など詳細は各々のページをご覧くださいませ。

プレミアムプラン背抜き完全分解クリーニング
ハイグレードプラン送風ファン分解クリーニング
スタンダードプランドレンパン分解クリーニング

 

 

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