おそうじ本舗さんのエアコン完全分解クリーニングは、完全分解ではありません。

 

皆さま、こんにちは。ワールドクリーナー坂井でございます。

ネット上に、おそうじ本舗さんからダイキンと東芝のエアコンは完全分解クリーニングは対象外と言われたのですが何故ですか?と言った質問が上がっています。(当社調べで富士通も対象外です)

未だに正しい情報が出ていないですし、本舗さんに聞いても本当のことは教えてくれる訳も無く。。。

また、当社には対象外と言われたメーカーも出来るんですか?と、お問い合わせを多数いただいておりますので、これを機に代わりに私が回答します。

何故、断られるのか? 先ずは衝撃の結論から。

それは、おそうじ本舗さんの完全分解クリーニングというのは、そもそも完全分解ではないからです。

あれは完全分解クリーニングではなく、送風ファン分解クリーニングと業界では呼んでいます。

完全分解と呼ばれるのは、【背抜き】のことです。

背抜きであれば、おそうじ本舗さんに断られたメーカーも完全分解クリーニングが出来ます。

 

背抜きって何?おそうじ本舗さんのと何が違うの?詳しく解説していきます。

こちらが背抜き。本物の完全分解。

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こちらは送風ファン分解。おそうじ本舗さんの言う完全分解。

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もう一度。背抜き。

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送風ファン分解。

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↓つまり、エアコン全体が納まっているボディまでを取り外すのが背抜きであり、完全分解と呼ばれる手法。

エアコン断面図7

 

↓ボディは外さずに、送風ファンまでを外すのが送風ファン分解。

エアコン断面図6

 

そして、ダイキン、東芝、富士通の3メーカーは、おそうじ本舗さんが完全分解と呼んでいるやり方、つまり送風ファン分解は出来ない構造になっているのです。

↓ボディ全体とドレンパンまでが繋がっている一体構造なので、送風ファンとドレンパンを外そうと思うと、ボディを丸ごと外す(背抜きする)必要があり、それを行う技術はおそうじ本舗さんには無いと言うことです。(本部の政策とは関係なく、一個人として行っている店舗さんはごく少数あり)

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一方、パナソニック、日立など、他メーカーはボディ全体と、ドレンパンが別構造です。

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おそうじ本舗さんが完全分解というサービス名で請けているメーカーというのは、こちらのタイプだけで、ボディは壁側に残して、送風ファンとドレンパンまでを外して作業しているという訳です。

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 本舗さんは完全分解という名称で請けているメーカーも、実は完全分解していません。

ここまでお読みになると、スルドイ方は、そうしたら完全分解として請けているメーカーも、実は完全分解しないで洗っているということ?って思いますよね。

そうなんです。仰る通りです。

パナソニックや日立も、シャープ、三菱も、ボディ全体を外す背抜きが出来ます。

こちらパナソニックです。

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こちら日立です。

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こちらはシャープです。

 

こちらは三菱霧ヶ峰です。

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業界のトップランナーの間では、おそうじ本舗さんが完全分解と称して請けているメーカーも、ここまでやって初めて完全分解と呼ぶのが慣例になっています。

繰り返しになりますが、今では完全分解と言えば、背抜きのこと。背抜きと言えば、完全分解のこと。

取り違いされない様に、合わせて背抜き完全分解と呼んでいます。

これからは、この【背抜き完全分解クリーニング】をお知り置きいただきたく存じます。

なお、おそうじ本舗さんのコマーシャルでは、今までのクリーニングでは取り切れない汚れが30%残っているんです!と謳っていますが、本舗さんの言う完全分解クリーニングでは、その30%のうちの更に半分は落とせません。

分かりずらいと思うので、こんな表現でご説明いたします。

新品のキレイさを100%としたときに、おそうじ本舗さんのやり方でのクリーニング率(回復率)は、80%~95%。

背抜き完全分解の場合は95%~98%といったところです。

それぞれ率に幅が生じるのは、どれ位汚れている状態でクリーニングをご依頼されるか?によります。

めちゃくちゃ汚れていれば、やはりクリーニング率は低めになってしまいます。

リビングで4年~5年使い続ければ、めちゃくちゃ汚れが進んだ状態、又はそれに近い状態になるのが一般的です。

また、汚れを貯め続けたエアコンは傷みも進んでしまいます。

一度使ったエアコンである以上、部品を交換しない限りは何をしても100%とはならないのですが、背抜きの場合は下限でも95%、かなり上まで持ち上げることが出来ることにご注目ください。全てを外す背抜きだからこそ、どんな汚れ具合であってもクリーニング率が安定するんですね。

 

本舗さんの言う完全分解では落とせない汚れの代表例。

①エアコンボディの背面側。壁と接する面です。

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壁は屋外から熱せられ、冷たいエアコンボディとの温度差が大きくなるので、背面側でも結露が生じてカビが生えます。

 

②奥側のドレンパン内部。

 

赤で表示した所が奥側のドレンパンです。

エアコン断面図6

 

③アルミフィンの一部。上の画像の奥側ドレンパンと、アルミフィンが重なっている部分を指します。

現物だとこんな感じです。

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動画も作ってみました。

どこまでエアコンの構造が分っているかが、仕上がりを決めます。

ところでですが、もしも、日頃背抜き完全分解で作業をしている人間と、そうでない人が、送風ファン分解で作業し比べた場合、洗えないと評した部分も違いが出ます。

ここはひじょうに大切なポイントになります。

何故なら、背抜きを行っている人たちは、ボディの形状がどうなっているかまで把握できているので、送風ファン分解だったとしても、工夫しながら隠れている部位も、多少はクリーニング率を上げることが出来るのです。背抜きしていない人達は見たことがないので分からないことです。

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最後に

如何でしょうか、このように送風ファン分解を完全分解と宣伝してしまう是非については、規格がある訳ではないので、自由と言えばそれまでですが、知っている人からすればちょっと恥ずかしい。

もう少し申し上げれば、モラリティが足りない・・・とは思います。(何故なら彼等自身もその件について知らないはずがないんですよ。事情はゴニョゴニョで言えませんが、知りたい方にはお伺いした際にお話しします。)

おそうじ本舗さんは今年から(2022年から)完全分解という名の送風ファン分解を始めましたが、既にダイキン、富士通、東芝で申し込んだものの、出来ませんと言われ、探し直して当社に背抜き完全分解をご依頼いただいたケースが相当台数あります。

それ以外のメーカーにつきましては、それが完全分解だと受け止めたまま、おそうじ本舗さんにご依頼されている利用者様が殆どだと思いますので、これを機に本物の完全分解とは何なのか?ご理解いただけましたら幸いです。

せ・ぬ・き

覚えて下さいね。

それでは、また、よろしくお願いいたします。(^_^)/

【追記】

↓おそうじ本舗さんの完全分解クリーニングは、結局、当社のメニューで言えばハイグレードの送風ファン分解ということになります。上記での説明通り、当社は背抜きも行っているので、送風ファン分解であってもクリーニング率は高くなります。それも含めてお値段比べてみて下さい。高圧洗浄機だって全然違いますよ!。もちろん、背抜き完全分解は更に上級の仕上がりをご提供できます(^O^)

当店では三つの手法でエアコンクリーニングをご提供しております。店長坂井が一台づつ、想いを込めてクリーニングさせていただきます。ご料金など詳細は各々のページをご覧くださいませ。

プレミアムプラン背抜き完全分解クリーニング
ハイグレードプラン送風ファン分解クリーニング
スタンダードプランドレンパン分解 お掃除機能付き

 

 

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※追加情報 2023年10月

2022年当時はダイキン、東芝、富士通での問い合わせ時、完全分解は対象外です。申し訳ありませんと対応していた本舗さんですが、その後、完全分解は出来ない構造の機械なので通常作業になります。日程はいつが良いですか?と受付オペレーションが変わったようです。

二名様から連続で同じ話を伺いました。

完全分解と言っておきながら、技術不足を棚に上げて当たり前の様に通常の分解作業で受注しようとする姿勢にちょっとイラっとしましたが、私の前にお客様のほうがお怒りでした。(;^ω^)