皆さま、こんにちは。ワールドクリーナー坂井でございます。
前回は一般家庭におけるエアコンの換気機能の必要性についてお話しさせていただきました。
その流れ、という訳ではありませんが、今日もクリーニング作業からは離れた話題にしたいと思います。
今はエアコンクリーニングの最需要期ですが、毎日、毎日エアコンクリーニングが続くと、たまにはそこから離れてみたくなるものです。
と言っても、エアコンの話題であることに変わりありませんです。(笑)
ネタはタイトルの通りなのですが、たまたま、こんな状況を見かけたよぉ、ビックリしたよぉ、ということがあったのでご紹介させていただきます。
昨日、お客様宅を後にして、帰路途中にとあるリサイクルショップに立ち寄りました。
駐車場に入って、車から降りようとしていたところ、倉庫から台車に乗せた中古エアコンをゴロゴロゴロと従業員が運び出してきました。
私はそれを10mくらい離れた位置から見ていました。室内機の天板と、室外機の裏側しか見えない状態でしたが、どうやらパナソニックの2018年モデルの最上級グレード、Xシリーズのようです。
10mも離れた場所から良く分かったね?と言われそうですが、天板グリルの奥に特徴的な部品が見えたので特定できました。
それで、何を始めるのかと思っていたら、販売できるようにキレイにしないとね~ということらしく、お掃除をするらしいです。
ほうほう、そうだよね、また販売するんだからね、と見ていると・・・、
▶分解もせず、いきなり天板グリルの隙間からブラシを差し込んでホコリを取り除こうとしています。
いや~、そんなことやっても絶対無理っしょ、と見ていると・・・・、
▶やっぱり諦めて、倉庫に戻り今度はブロア(強力な送風機のこと)を持ち出してきました。
やはり分解はせずに、隙間からブオーッと吹きかけます。ホコリもぶわーっと出てきます。
が、しかし・・・、いやいや、そんなことしたら余計に奥までホコリが入り込んでしまいますよ。基盤に入り込んだらマズいっす。と見ていると・・・・、
▶ここへきて、今度はフィルターを外しました。
今更かーい!と誰にも聞こえない突っ込みを入れつつ見ていると・・・、
▶引き続き、戸惑いながらブロアとブラシでなんとかしようとしています。
そんなことしてても時間の無駄ですよ~!と見ていると・・・、
▶やっと本体カバーを外さなきゃダメだ、と考えたようです。右側、左側と交互にグイグイやってみます。が、外れません。
あ~、オジサン(失礼)、それ、外す順番が逆です。ダメですよぉ!、壊れちゃいますよぉ~!、と見ていると・・・、
▶パッカーン!と、先に外さなければいけないパネルごと、物凄い勢いで外れました。が、同時に何か小さな物体が飛んだのも見えました。
あちゃー、やっぱりパネル割っちゃったんじゃないの?と思っていると・・・、
▶オジサンもしきりに地面をジロジロ見つめ、外れたカバーをもう一度本体にあてがって確認しています。
ここへきて、私の興味は完全にオジサンの行動へ移行し、リサイクルショップへの用事はどうでも良くなっていました。
どうするんだろう?止めるのかな?と見ていると・・・、
▶壊れてしまったであろうカバーは置いておいて、掃除を続けるようです。
いや~、ヘコタレないですねぇ。
▶今度は吹き出し口をしきりに見つつ、ルーバーをグイッと開けてしまいました。
うわ~、オジサン、そのルーバー、手動で開けてはいけない構造です。リモコンで操作する設定なんですよ!。
▶何度もグイグイ動かしてブラシを差し込んで掃除しようとしています。しかもルーバーの動かし方が早すぎて雑いッ!
もうルーバーがプラプラになっているのが離れて見ていても分かります。こりゃダメだ。ルーバー死んだわ。と見ていると・・・、
▶10分くらい格闘するものの、それではキレイにできないことに気付いたオジサン。今度はスプレイヤーを持ち出してきてプシュ、プシュ吹きかけています。
もう、この段階でこのエアコンがまともに動かないのは確定していますが、そんなことを気にしていない(気付いていない)オジサンは更に続けます。
送風ファンのカビが気になっているんでしょ?どうすんの?と見ていると・・・、
▶今度はホースを引っ張ってきました。先端には園芸用の散水ノズルが付いています。まさか!?と思った瞬間、やってしまいました。吹き出し口からブシューッと。
( ̄∇ ̄;)ハッハッハ。ここまでくるともう、こちらとしても言葉が出ません。
ちなみに、お掃除メカは外していない状態です。
▶しばらく続けた後、オジサンは倉庫の奥に消え、戻って来なくなりました。
フイ―ッ、終わった、終わった、と言いながら乾燥するまで休憩しているのか?又は壊したカバーのことでパナソニックに電話しているのか?はたまた、ネット検索でこの機種の情報を探っているのか?
ここまで一時間超。見学させてもらった手前、最後まで見たかったのですが、しばらく待ってもオジサンが戻って来ないので、残念ながらリサイクルショップを後にしました。
ちなみにオジサンが園芸ホースでブシューっとやったやり方、送風ファンから剥がれて飛び散ったカビの塊がアルミフィンの裏側に貼り付きます。
そのままだと、カビが貼り付いたまま乾燥してしまうので、アルミフィンも洗わないといけないわけですが、お掃除メカは外していないので、オジサンにはアルミフィンを洗うことは出来ません。
恐らく最後に缶スプレーをプシューと吹きかけて終わりにしてしまうでしょう。もちろん、そんなことしてもキレイにはなりません。
恐ろしや、恐ろしや。
数日後には店頭にこのエアコンが展示されていることを考えると末恐ろしい。
しかも、【パナソニック最新型エアコン、早くも入荷。クリーニング済み!】なんてポップが貼られていることを考えると、更に恐ろしい。
これって、販売する前に動作確認するのでしょうか?買取時はもちろんしているはずですが、その後にオジサンが壊しちゃったのは明らか。
そのまま次のお客様宅に取り付けて、初めて壊れていることが判明、なんてことが無いことを祈るばかりです。
仮に事前に動作確認して、必要な部品を交換したとしても、それ以外の部品にも、相当負荷を掛けてしまったので、またすぐに故障してしまうかもしれません。
そして、なんといってもキレイになっていないのも明らか。取り付けした日の点け始めから悪臭を放つのは目に見えていますしね。
ということで、中古のエアコン。私は絶対買いません。
皆さまも知っている有名リサイクルショップでのお話しでした。
ところで、そこまで見ているなら途中で何か言ってあげればいいのに、なんて言わないでくださいね。
エアコンクリーニングの道のりはそんなに甘くないです。私が今の技術を身に着けるのに要した時間と労力を考えれば、なんの繋がりも無いリサイクルショップのオジサンにアドバイスをする義理はないでしょう。
2009年からお掃除機能付きエアコンのクリーニングを始め、累計で948台の実績があってこそ、10mも離れた場所からでもオジサンがどこが分からなくて、何にモタモタしているのか?を特定できる知識を身に着けることが出来たのです。
しかも、2009年当初、お掃除機能付きエアコンのクリーニングを引き受けてくれる業者は当社を含めて数社程度しかいなかった時代。誰にも聞くことも出来ずに四苦八苦しながら分解、組み立てを機種ごとに覚えてきたのです。
さらには、私たちはお客様がおられる前でチョー緊張モードにさらされながら、それをやってきたのですから。
それを考えれば、今日のオジサンは恵まれています。
自分の雑さと、それが引き起こすであろう近い将来の補償対応(クレーム対応)の大変さを反省して、今後に生かすべきなのです。
分からなければ安全に解決する為に、途中で何かしらの行動が取れる状況だったのに、時代なのに、それをしなかったのですからね。
最後は偉そうになってしまいましたね。
この記事をアップしたら当社へのご注文が減りそうな気が・・・、でも仕方ないか・・・。私はこういう人間です、ということで自己紹介も兼ねてアップさせていただきます。
ウマが合いそうだと感じられた方がもしもいらっしゃいましたら、お問い合せいただければ幸いです。
いや、そうではなく、今回の趣旨は中古エアコンにはご注意を!ということでした。
もちろん、クリーニングのお問い合せもお待ちしております。
それでは、また、よろしくお願いいたします。(^_^)/
当店では三つの手法でエアコンクリーニングをご提供しております。店長坂井が一台づつ、想いを込めてクリーニングさせていただきます。ご料金など詳細は各々のページをご覧くださいませ。
プレミアムプラン | ▶背抜き完全分解クリーニング |
ハイグレードプラン | ▶送風ファン分解クリーニング |
スタンダードプラン | ▶ドレンパン分解 お掃除機能付き |
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